保険の窓口に行くと、ファイナンシャルプランナーがいて、家族構成や年齢を聞きながらライフプランのグラフを作ってくれますね。
ライフプランのグラフは、自分の人生の羅針盤のようなもので、いつどんな出費があるかを把握することができます。
自分でも作成してみて、将来に必要な資金を、いつどれだけ貯めるべきか、計画を立てて、天引き貯金するようになりました。
ここでは、ライフプランのグラフを自分で作るDIYのコツを、整理したいと思います。
家族の年齢を決める
自分とパートナーの年齢は当然把握しているでしょうけれども、将来的に子供を計画しているなら子供の年齢を決めましょう。
1年後に産まれる計画ならマイナス1歳。そこからさらに3歳下の兄妹がを希望するならマイナス4歳ですね。
既に産まれているなら、その子の年齢が必要な情報となります。
人生の三大出費を、いつにするかを考える
CMや保険の窓口で散々言われていることで、覚えてしまった方もいるかもしれません。
- 教育費(子供1人あたり、公立でも1,000万円)
- 住宅費用(マイホーム3,000万円のうち、頭金や繰上返済の費用)
- 老後資金(平均2,000万円必要だとか)
これらについて、家族の年齢がいくつの時にいくらかかるかを考えてみてください。
- 子供の学校は公立?私立?医学部?大学院まで学ぶ?
- 家はいつ欲しい?頭金はどのくらい用意する?
- いつまで働きたい?何歳でリタイアしたい?
ライフプランを自分で作ろうとしても、他人に依頼するにしても、自分と家族の人生の希望をぜひ自分で考えてみて下さい。
シミュレーションツール
ここまでの条件が揃ったら、シミュレーションツールで雰囲気を掴むことができます。[松井FP〜将来シミュレーター〜]
使ってみて気づいたことは
- 生活費が、いくらか把握してないと、大きく計算がブレてしまいます。少なめにすると余裕があると出てしまいます。
- マイカーや旅行など、プラスアルファの支出も忘れずに記入出来て良いですね。
生活費の把握がポイントになるので、出てきた結果も生活費のさじ加減ということでしょう。
生活費の把握のためには、[書籍「正しい家計管理」よる家計の予算の立て方]もご参照ください。
ライフプランの出費を自分で見積もる方法
やはり、自分で計算した方が納得感があるという方、ライフプランをDIYしてみましょう。
生活費のことはいったん忘れて三大出費を考える
将来必要になるお金を貯金して、その余りで生活することを前提としてみたいと思います。
三大出費とは、日々の生活費とは別途で必要となります。そのお金を、生活費とは切り離して、いかに用意しておくかに焦点を当てて話を進めたいと思います。
将来のためのお金をためるためには、以下のステップで貯金を始めましょう。
- まずは、三大出費の必要な時期とそれに必要な金額を把握することに注力しましょう。
- 必要な金額を確保するために、それぞれに対して月々いくら貯金すればよいか計算しましょう。
- 月々出費から必要な貯金を天引きした後に残った額で生活できように考えれば良いですね。
必要な額を天引き貯金すれば、生活費が自ずと決まってきます。こうすることで、生活費を考える煩わしさを三大出費の貯金から切り離して考えることができます。
天引き貯金を簡単にやるためには、銀行間の自動振込が便利です。[銀行の自動振込で家計の黒字システムを構築]を参照頂けると、自動振込のメリットや、お勧めの銀行を把握することができます。
教育費いくらかかるか
教育費いくらかかるかなんて、払ってみないとなかなか分からないですが、あらかじめ調べていただいているサイトもあります。
[【保存版】子育て費用はいくら必要?幼稚園から大学卒業までの教育費をFPが解説]こちらをもとに、子供が産まれてからいつどれだけかかるかを学年ごとの支出としてエクセル表に貼り付けましょう。
マイホーム資金
マイホームといっても、都心だとファミリータイプのマンション購入がそれにあたるでしょう。
結婚して子供ができる頃に広めの家を求めてマイホーム購入するでしょうけれども、何歳くらいで購入するでしょうか。
例えば35歳で購入する場合、大抵は銀行から借金して、しかも支出を抑えるために35年ローンなど組むでしょう。
銀行から借り入れするための条件として頭金を求められる際に備えて、頭金を用意しておくと良いでしょう。
物件価格に対して1割〜2割を目安として、3,000万円の物件に対して300万円〜600万円ですね。
マイホーム購入に向けて頭金の準備が必要です。結婚したら、まずは頭金を貯めましょう。
ただし、35歳から35年ローンだと完済は70歳ですので、繰上げ返済で60歳などまでには完済できるように繰上げ返済資金も貯めておきましょう。
老後資金は余暇資金を貯めましょう
まず、老後にいくら必要になるかは、生活のレベルや、趣味などにどれだけお金を掛けるか次第です。必要な金額を把握するには、自分とパートナーの希望をもとに必要な金額を見積もることから始める必要があります。
尚、冒頭の2,000万円というのは、[老後2,000万円問題は平均値なので、不足額は個人次第で変わります]で参考にした平均値的に必要になる金額を元にしています。あくまで目安ということで参考程度の金額とご理解いただければと思います。
ちなみに、老後にもらえる年金については、大卒夫婦でざっくりと、以下の計算で良いでしょう。
- 本人の定額分:74万円 (78万円 ×38/40)
- 収入比例分:平均年収 × 21% (23歳から60歳まで38年勤務)
- パートナーの定額分:74万円 (78万円 × 38/40)
- パートナー(主婦/主夫)収入比例分:平均年収×勤務年数×0.5481%
詳しく計算したい方は、[年金いくらもらえるか、計算する方法]と[主婦(主夫)がもらえる年金額を、計算する方法]を参照頂ければと思います。
目安としては夫婦で年間250万~300万円程度でしょうか。住宅ローンの無い家があれば、何とか生活できるレベルでしょうか。
ちなみに、計算結果の年金の金額からは、所得税、住民税、介護保険(総額10%程度)を引かれることにもご注意ください。
旅行や趣味の出費は年金から支払うのは制限が厳しいかもしれませんので、旅行や趣味のお金として、いくら用意しておきたいかという観点で、自分とパートナーの希望を元に必要金額を見積もっておきましょう。
いくら貯めるか考える
老後までを考えると、60歳などリタイアの年齢までにいくら必要かの総額を把握しましょう。
例えば、以下の例だと合計4,300万円です。
- 教育資金2,000万円(子供が2人)
- 住宅ローンの頭金と繰上げ返済(800万円)
- 老後のための余暇資金1,500万円(趣味や旅行で年間50万円 × 30年間)
貯金しましょう
30歳で結婚して貯金なしの前提で4,300万円を貯めるとなると、60歳までに毎月平均で約12万円の貯金が必要となります。
- 月収から毎月6万円
- 年間2回のボーナスから36万円
などの金額を必ず貯蓄に回すと良いですね。
複利効果などで、より効率的に少額の積み立てで目標額を貯められる保険や投資先があれば、そららを検討されるのも良いと思います。
また、道半ばで亡くなったときは家族が路頭に迷わないために、この貯金とは別に生命保険の準備も必要になるでしょう。
いろいろな生命保険もあるとはおも思いますが、生命保険についても気になる方は、[生命保険の費用対効果は?]の記事も参照いただければと思います。