ワンルームマンション投資を始めて15年ほど経ち、購入、空室、売却、借替など、入口から出口まで一通り経験してきました。
そこで、気づいたことは、「会社員としてワンルームマンション投資を始めることは、登山に似ている」ということです。
このブログ記事では、ワンルームマンション投資について、登山に例えて紹介したいと思います。
ワンルームマンション投資のゴールと登山のゴール
ワンルームマンション投資で不労所得を目的としているのならば、ローンを完済した状態、つまり家賃収入を稼ぎ出す物件が、完全にあなたのものになった状態をゴールと捉えることができるでしょう。
その後はローン支払いを終えて、家賃収入をエンジョイすることができます。
35年ローンの返済は長く続きますので、何時間もマイペースでコツコツと歩き続ける登山の感覚に似ているものがあります。
登山でコツコツと標高を稼いでいって、ついには目標の頂上に到達しますと、登山の頂上到達による達成感とともに絶景のご褒美があったりします。
ワンルームマンション投資におけるローン完済のゴールと、登山の登頂のゴールの感覚が似ていると思いましたので、少し想像力を働かせて、両者の共通点を探ってみたいと思います。
登山行程と賃貸経営
登山の場面を賃貸経営の場面に照らして、例示してみたいと思います。
山の標高と物件価格
登山においては、まずはどの山に登るかを選ぶことになるでしょう。標高が高かったり難易度が高いほど、登頂後に多くの達成感が得られるでしょう。
ワンルームマンション投資では、どの物件を購入するかを決めるところがスタートです。価格が高いほど、完済後に多くの家賃収入が得られることが期待できます。
路面条件とローン条件
金利
登山における路面条件とは、凹凸のあるゴツゴツした岩場を登るのか、整地や舗装された路面を歩くのかの違いです。路面がゴツゴツしてるほど、余計に体力が奪われることになります。
ローン借入の条件が厳しいほど、元本返済のペースを落とすことでしょう。つまり、金利が高いほど、多くの利息を払うこととなり、手元の軍資金を奪っていきます。
頭金
登山においても0合目からの出発よりも、3合目からの出発の方が早く頂上に到達できることは説明するまでもないでしょう。それこそ富士登山は5合目出発が一般的ですね。
ローン返済においては、事前に頭金を入れておくことが、ローン完済の近道となります。物件購入金額の3割も頭金を用意するのは、3合目から登山スタートするようなものです。
返済期間
また、登山においては急勾配な斜面を登ると、より早く標高を稼げますが、同時にあなたの体力も奪ってしまいます。
登山における急勾配は、ローンの返済における返済期間の短さに似ています。短期間により多くの元本を返済する必要があり、手元の軍資金をより多く使う必要があります。これは、元本返済のペースが正に急勾配になっているようなものです。
繰上返済
登山においては、ショートカットとして、高尾山などでロープウェイやリフトといった選択肢があるケースもあるでしょう。富士山には馬に乗れるサービスもあったりします。
ローン返済におけるショートカットは、繰上返済です。完済にぐっと近づくための手段として有効な方法です。ちなみに、期間短縮型よりも返済額軽減の方が、手元資金に余裕をもたらしてくれますのでお勧めです。
装備品と管理費
管理費や固定資産税
登山においては、必要な装備品を携行するのは当然の備えです。携行食や水分を始め、着替えやレインウェアなども必要になることでしょう。
一定量を背負って登山する必要があるので、それなりにあなたの体力を奪うことになるかもしれませんが、遭難や行き倒れのリスクを回避するために必要な負担と言えるでしょう。
ワンルームマンションの賃貸経営において、必要最低限の負担として、マンションの管理費や固定資産税が該当します。
ワンルームマンション投資を続けていく上では切り離すことのできない出費ですが、家賃収入から一定額を支払う必要があります。
管理会社への業務委託
登山においては山小屋、休憩所やトイレなどの設備を利用する場面もあるでしょう。必要な休息をとったり、体力回復のためには、利用手数料を支払ってでも利用すべき場面もあるでしょう。
必要な場面で設備を利用しないと、登山におけるすべての準備を自分でやらねばならず、かえって余計な負担を背負い込むことになるのではないでしょうか。
ワンルームマンション投資においては、家賃収納代行などの管理業務は、通常は管理会社に委託することになるでしょう。
登山で設備を利用するのと同様に、会社員として忙しい身であればこそ、余計な負担を背負い込まないために、ワンルームマンション投資でも管理会社への業務委託は利用するのが良いと思います。
体力と手元資金
登山におけるあなた自身の体力が十分でないと、途中で予想外の出来事に遭遇した時に対処しきれず、登頂をあきらめて下山する事態にもなりかねません。
日頃からの体力維持や運動による体力増進が、登山における体力を支えることでしょう。
ワンルームマンション投資においては、十分な給与収入に裏付けされた手元資金がローン返済を支えることになります。
不測の事態に対処するのに必要なので、日頃からの貯金しておくことで、ワンルームマンション投資を諦めずに継続して完済(ゴール)を目指すことができます。
登山のリスクと賃貸経営のリスク
登山におけるリスクとは、
- 天候急変による足止めで、登頂までの時間が伸びる
- 怪我や空腹で体調が崩れる
など、登山計画を崩すものが挙げられるでしょう。
これらに備えるためには、予備の携行食を用意したり、あらかじめ、こまめな休憩を挟むことが、転ばぬ先の杖になるものと思います。
賃貸経営のリスクとは、
- 空室になって家賃収入が途絶えてローン返済や管理費の支払いが自腹になる
- 設備故障で修理費がかかる
などの、余計な出費を引き起こすことが挙げられるでしょう。
これらに備えるには毎月一定額の予備費をプールしておくことが必要な準備となることと思います。
登山への例えのまとめ
ここまでの例えを整理すると、以下のように対比することができますね。
ワンルームマンション投資 | 登山への例え | 共通点 |
ローン完済 | 登頂 | 目指すゴール |
物件価格(≒借入金額) | 山の高さ | 高いほどゴールが嬉しい |
ローン利率 | 登山道の凹凸 | 大きいほど負担になる |
頭金の金額(何割) | 出発地点の高度(何合目) | いかにゴールに近くスタートできるか |
返済期間の短さ | 勾配の高さ | なだらかな方が楽 |
繰上返済 | ロープウェイ | 途中でショートカットができる |
管理費 | 装備品(携行品) | 一定の負担はやむを得ない |
管理会社への委託 | 山小屋での休憩 | 利用しないとかえって負担 |
手元資金 | あなたの体力 | 足りなければ中断 |
空室や修繕リスク | 天候変化や怪我のリスク | 不測の事態 |
予備のプール金 | 予備の携行食 | 備えあれば憂いなし |